単一市場

「そっか。とんでもない世界に来てしまったんだな。」

 先日の商談で、あらためてそのことを実感した。

 とんでもない人と出会ってしまったからかもしれない。

 久々に「次元が違う」と思い知らされた。

 今まで何回も東京や横浜に来たし、様々な関係者と出会ってきたが、今回ほど突き抜けていたのは初めてだった。

 謙虚さの重要性は知っているが、こういう出会いでもない限り、真摯な謙虚さを手に入れることはできない。


 愛媛に戻るとき、その謙虚さを愛媛の若者にも持ってもらわなければと思った。

 中途半端に都会の影響を受けて愛媛に戻り、優越感に浸る人間は少なくないが、そんなことでは成長力は得られない。

 世界はインターネットでつながり始め、翻訳機能の進化により、言語の壁すら取り除かれ始めている。

 チャンスや市場が拡がるといった部分だけに目が行きがちだが、ライバルたちも同じ分だけ増え、むしろ市場は単一に近づきつつある。

 この製品、この市場では勝てないから、他の製品、他の市場で勝負しようとはならなくなってきているのだ。

 安易に「二ッチを探せばいい」と開き直る人間も少なくないが、そんなことでは世界規模で同じ考えを持つ人間たちと張り合わなければならなくなってしまう。

 結局は、自分が決めた場所で、「世界のどこにも自分ほど地道な努力を続けてきた人間はいない」と言い切れなければ、安心感は得られなくなりつつあるのだろう。


2022年6月9日 午前8時前