己の道の見つけ方

 半年ぐらい前に見つけた考えだが、40歳を超えた人生経験から見えてきたことがある。  それは己の道の捉え方だ。  どうやら、己の道というものはバランスゲームの連続だ。  しかし、シーソーとは違う。  一枚の板の重心を一本の針が支えている。  その上に自分が立っているイメージだ。  立ち位置次第で、その板はバランスを崩す。  最初から板の形は分かっておらず、重心も分からない。  そして、この板と針は、上昇し続けるエレベーターの中にある。  あっちへふらふら、こっちへふらふらしながらも、自分が立っていた位置は垂直方向に記録されていく。  イビツな形をした螺旋を描くだろう。  それが自分の道だ。  とらなければならないバランスは無数にある。  あまりにも多すぎて、全方位と言っていいぐらいに。  しかし、板から落ちることなくバランスを取り続ければ、いつかは重心の位置に気づくだろう。  いや、問題はそう単純でもないかもしれない。  もしかすると、板の形はリアルタイムで変わり、重心もその度に変わり続けるのかもしれない。  とにかく、己の道は「こうすれば、こうなり、さらにこうすれば、以上が自分の道」というようなロジカルなものではない。  それは若い頃のオレが信じ、間違った結果をたくさん生み出してきた要因だった。 「なんか良い感じ。」  そう感じ取れるなら、その状態が束の間に捉えた重心なのだろう。  しかし、重心をとれていなくても、重心を捉え続けよ…

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親孝行なんてしなくていい

 娘が4歳ということは父親歴4年。  日々、発見だらけなので新人気分は抜けないが、客観的に見れば、そろそろ新人ではなさそうだ。  それを踏まえて気づいたことを書き残しておきたい。  親になって気づいたのは、「親孝行なんてしなくていい」ということだ。  なぜかと言うと、オレは少なくとも、子供の笑顔が見たくて全力を費やしてきたからだ。  それが見返りであり、ゴールだった。  そこに打算があったら、オレは父親としての自分を好きになれないだろう。  だから、娘に親孝行は期待していない。 「自分がしてあげたことを、他の誰かにしてあげなさい」とも言うつもりはない。  してあげた分を笑顔で返してくれたなら、そこに借りなどないのだから。 2022年10月24日10時半

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資本主義の改良

 資本主義の大前提は、競争であり、勝者と敗者があり、公平なルールのもと、不公平な結果を受け入れさせることにある。  そして、そのゲームにおいては強者と弱者も定着していくようになる。  勝者は与えられたリソースで次のゲームも勝てるように手を打っていくだろうし、敗者はそうしたくてもリソースがないため、またしても不利なゲームに挑まなくてはならなくなる。  弱者が個人レベルや企業レベルのうちは、それも通用するかもしれない。  しかし、国家レベルになれば、そういうわけにもいかなくなる。  負け続けた者、これから先も負け続ける者にとって、ゲームやルール自体を破壊するしか勝者になる術がないとなったら、国民のためにもそうしたくなるのかもしれない。  ましてや、コロナという世界的な災難が降りかかり、さらなる要求を突き付けられれば、忍耐も限界を迎えるだろう。  それが今の国際情勢の本質だと思っている。  例え、ロシアとウクライナの問題が片付いたとしても、中国は台湾を治めたいし、北朝鮮は軍事国家であり続ける。  オレの小さな世界観ではその程度の想像でしかないが、日本からはるか離れた国々の中にも、そういう方針を取りたい国は少なくないはずだ。  資本主義が間違っているとは思わない。  しかし、全く改良が足りていないと思う。  ゲームやルールを破壊すること以上のメリットが感じられなければ、こういった国はなくならない。  例えば、敗者復活戦のような仕組みがあってもいい。  勝ち上がるリソースをある程…

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