恐怖すべきカリスマ⑤

 メディアではド正論を放ちつつ、水面下ではもっともらしくも暴力的な活動を展開している政治家が、支持を集めつつあるのだ。  ポピュリズムの結晶とでもいうべきか。 「与党は嫌いだが、それに代わる野党が見あたらない」という風潮が長引きすぎたのかもしれない。  この勢力の危険性は、有言実行というカリスマ性を備えていることだ。  しかし、それは、有言と実行の内容がつながっていない偽りのカリスマ性とも言える。  「弱者を守る」というメッセージを発信しておきながら、知ってか知らずか弱者を蹂躙している。  要は、票集めのために守るべき弱者として大衆を位置づけ、大衆に都合の悪い存在なら本当の意味の弱者でも平気で蹂躙している。  そんな気持ちの悪さがある。  しかも、彼らは、見えにくい暴力性を漂わせたまま、前述のような地道な下積みも重ねている。  それがかえって危険だ。  過去4回に渡り、人間の行動パターンを分析し、カリスマ性の源泉について論じてきたが、そもそもの前提である「宣言」と「行動」の一貫性がない「偽り」のパターンについては論じきることができなかった。  しかし、これを読んでくれている人たちに、一考して頂く機会を提供させて頂きたかった。  最後となるが、オレは嘘っぽいカッコつけ方が、生理的に無理だ。  違和感のあるマイクの持ち方で個性を発揮している気になってるヤツの写真とか、本当に無理。  なので、今のメディアの雰囲気を少しでも邪魔したかったというのが動機だ。

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恐怖すべきカリスマ④

 できるだけ主観や偏見を捨てようとしたが、もしかすると入ってしまったところもあるかもしれない。  ⑤不足能力有言実行失敗「できないのに大口叩いてやるな」③不足能力無言実行失敗「できないのにやるな」⑪十分能力有言実行失敗「大口叩いておいて失敗するな」⑨十分能力無言実行失敗「失敗するな」 ⑧十分能力有言不実行「やらないのに口出すな」⑦十分能力無言不実行「やれるのにやらないのか」 ②不足能力有言不実行「できないのに口出すな」①不足能力無言不実行「…。」 ⑩十分能力無言実行成功「やってたのか」⑫十分能力有言実行成功「やったな」④不足能力無言実行成功「凄いな」⑥不足能力有言実行成功「凄すぎるな」  こうやって並びかえてみると、下記のようなポイントに気づく。 ・意外にも「不実行」は、成功と失敗の間に位置している。 ・そして、不実行や失敗につながるなら黙ってた方が良く、成功するなら宣言しておいた方が良い。 ・能力の有無は成功や失敗を増幅させる。  他にもあるのかもしれないが、本題に入るため、これ以上の言及は避けたい。  とにかく、以上がカリスマの本質だ。  実際は、結果が出るまで最低最悪な「⑤不足能力有言実行失敗」の日々続き、ある日突然、最高峰の「⑥不足能力有言実行成功」という結果が訪れる。  しかし、それは瞬間的なもので再び⑤の日々が続くのだ。  ところが、近年、政治面で気持ちの悪い展開が始まっている。胸騒ぎがしている。

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恐怖すべきカリスマ③

 前のページのおさらいをすると、「十分能力」「不足能力」とは、成功する可能性があるかないかという話だ。  すると、想定されていた6パターンは、さらに複雑な分岐となる。 ①不足能力無言不実行②不足能力有言不実行③不足能力無言実行失敗④不足能力無言実行成功⑤不足能力有言実行失敗⑥不足能力有言実行成功 ⑦十分能力無言不実行⑧十分能力有言不実行⑨十分能力無言実行失敗⑩十分能力無言実行成功⑪十分能力有言実行失敗⑫十分能力有言実行成功  そもそも、不足能力の時点で「実行」を選択する者は、アホか迷惑な人間ということになる。  逆に「不実行」を選ぶのは、英断とも言えるし、とても冷静な人間とも言える。  前のページまで、不実行が実行よりも高い評価や信用を得ることはなかったにも関わらず、能力の有無という軸が追加されたことで一気に形勢が逆転してしまうわけだ。  最低最悪なのは、⑤不足能力有言実行失敗。次いで、③不足能力無言実行失敗。  能力の有無は最初だけで、後々に能力を高めて成功につながるかもしれないこと考えると、ミラクルが起きる可能性もある。  しかも、不足能力に対する成功というミラクルは、十分能力の展開よりも時として尊い。  想定される12パターン中、理想的かどうかは別として素晴らしいのは、⑫十分能力有言実行成功を抑えて、⑥不足能力有言実行成功、次いで④不足能力無言実行成功と言えるだろう。  しかし、挑戦せずに無難な成功を収めるのであれば、不足能力と不実行の組み合わせは強い。  無駄に言葉…

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