エンタメでの成功に必要なのは才能じゃない

 芸能は、才能が必要な世界のように見える。  しかし、芸能は他の業界に比べて特別なわけじゃない。  商品がヒトであるのは、芸能に限った話ではなく、分かりやすいところで言えば、人材派遣もそうだし、なんならサービス業もそうだと言っていい。  …だとしたら、他の業界同様、必要なのは競争力だ。  才能は競争力の一部にしか過ぎず、その上下関係が変わることはない。  もちろん即戦力になる代わりに伸び悩むタイプもいれば、大器晩成型もいるだろう。  プロデューサーは冷徹にそれらを見極めながら、最適に組み合わせていく必要がある。  とはいえ、そんなこと言ってたら恩師に怒られてしまいそうだ。  オレがやるなら、互いが互いの特性を感謝しあい、連携していけるようにしなければならない。  大器晩成型に投資が必要なときは即戦力タイプが支え、即戦力タイプが伸び悩んだとき、大器晩成型は恩返しできるような感じだ。 2022年7月28日20時半すぎ

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プロデュースとマネジメントの境界

 ここ1年、数人の人材を育成してきた。  スカウトから始まり、マネジメント、研修、トレーニング、プロデュースを行っていく。  契約金やレッスン料などは一切もらっていない。  カフェや飲みなども全て、こちらが負担している。  例外は、相手が遅れてきたときに、こちらが先に店で待っていて、その店が前払いの場合ぐらいだろう。  しかし、最近、ある人材の研修、マネジメント、トレーニングを打ち切った。  その一方で、プロデュースは前向きに継続していくことにした。  先行投資のコスパを考えてのことだった。  そして、その瞬間、マネジメントとプロデュースの役割が明確になった。  マネジメントは、何が何でもその人材を成功に導くこと。  一方で、プロデュースは、その人材にも有効なチャンスや環境を創り出していくこと。  それゆえ、「マネジメントは対象が一人であるのに対し、プロデュースはあくまで対象が複数」となった。  自社定義だ。  リソースが限られていようが、潤沢だろうが、 「有望な人材にリソースを集中させ、そうではない人材に無駄なリソースは割かない。」 という点において、やることは変わらない。  ようやくこの分野で一歩前進できた気がした。 2022年7月19日23時すぎ

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単一市場

「そっか。とんでもない世界に来てしまったんだな。」  先日の商談で、あらためてそのことを実感した。  とんでもない人と出会ってしまったからかもしれない。  久々に「次元が違う」と思い知らされた。  今まで何回も東京や横浜に来たし、様々な関係者と出会ってきたが、今回ほど突き抜けていたのは初めてだった。  謙虚さの重要性は知っているが、こういう出会いでもない限り、真摯な謙虚さを手に入れることはできない。  愛媛に戻るとき、その謙虚さを愛媛の若者にも持ってもらわなければと思った。  中途半端に都会の影響を受けて愛媛に戻り、優越感に浸る人間は少なくないが、そんなことでは成長力は得られない。  世界はインターネットでつながり始め、翻訳機能の進化により、言語の壁すら取り除かれ始めている。  チャンスや市場が拡がるといった部分だけに目が行きがちだが、ライバルたちも同じ分だけ増え、むしろ市場は単一に近づきつつある。  この製品、この市場では勝てないから、他の製品、他の市場で勝負しようとはならなくなってきているのだ。  安易に「二ッチを探せばいい」と開き直る人間も少なくないが、そんなことでは世界規模で同じ考えを持つ人間たちと張り合わなければならなくなってしまう。  結局は、自分が決めた場所で、「世界のどこにも自分ほど地道な努力を続けてきた人間はいない」と言い切れなければ、安心感は得られなくなりつつあるのだろう。 2022年6月9日 午前8時前

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